私が紹介しているクラニオセイクラル・バイオダイナミクスのアプローチはその他の多くのボディワークと比べても極めて穏やかな境地に至るワークです。このワークの向かうところは Stillness (静寂) の地点であり、それはすべての私たちが持ち合わせている本質的な生命の基盤と言われ、精神と肉体を包含しています。クラニオバイオで言われているところの肉体のスティルネスとは体の自主的な自己治癒と自己矯正の力が最大限に引き出される液+組織+潜在力の均衡バランスが取れた状態を指します。

ワークにおいては、体の生理機能が再調整され、心が深く緩み、精神の安定した状態にて "存在” へのより深い理解に結びつきます。このワークにて中枢神経系及びその周辺の緊張、自律神経バランス、体内環境、免疫力などの改善と向上が期待できます。ただし、このワークで行うことは病状そのものでなく、あるがままの体とその環境に耳を傾けることであり、その個人のヒストリーと心理的な様相も含めて、私たちが知覚するモーションの中に展開されます。故に、施術者自身の " 私(自我)" の狭い考えで判断し一方的な解釈の変化を求めることはありません。施術においては、全くの中立なマナーに従います。

私たちクラニオバイオの施術者は "介入しない、巻き込まれない" といった振る舞いを徹底的に身につける訓練をします。これをクライアントと施術者の両者にとって安全なスペースを築く唯一の方法とします。私たちは、展開されているあるがままを全体として捉え、いかなるジャッジも持ち込まず観察します。病状ではなく、生命固有の健康がどのように展開されているかをです。このアプローチは一見弱々しく見えますがそうではなく、受容的であることが本質的な自己治癒と自己矯正の力を最大に引き出すことにつながります。弱々しいアプローチではなく、しっかりとコミットして従事することができるからです。

付け加えておくと、 "介入しない" は上記の通り私(自我)の狭い考えをクライアントに当てはめない、 "巻き込まれない" はセッション中に誘発される施術者自身の問題をクライアントに投影しないことです。私たちは至って瞑想的、つまり、極めて穏やかに静かであり、広い視野を持って施術に従事できる訓練を行います。施術で展開されるのはクライアントの健康の現れであり、私たちはそれとともに居ます。

クライアントと施術者の両者がこのような領域にて協調していると "生命固有の健康" がさらに力を増していく様子を観察し知覚することができます。この時に体験されるのは、どこか自分の中心、深い場所に滑り込むようであり、”やっと我が家にたどり着いた"  といったような感覚です。自身の本質的領域の中で心身ともに深く癒されます。

私はこのような深遠なワークを多くの人に紹介していきます。